はじめに†
ストリートファイターを始めとした2D型対戦格闘ゲーム及びそのプレイヤー同士のコミュニティは『ストⅡ』以来の長い時間をかけて継続されており、それ故に膨大な技術と攻略のノウハウが蓄積されている。
前作「スト5」をやりこみ最新の攻略を追えているプレイヤーや普段から格闘ゲームをやり込んでおり攻略の心得があるプレイヤーはまだしも、本作から格闘ゲームを始めたという新規プレイヤーや数年ぶりに格闘ゲームに復帰したプレイヤーは、現役プレイヤーにとってはもはや説明不要・常識に当てはまる知識やノウハウをなかなか共有できず苦い思いをする可能性が考えられる。
ここは、そのような「知らないだけ」で翻弄されてしまうプレイヤーを少しでも減らすためのページである。
クラシックなテクニック†
前作ストリートファイター5を始め、多くの格闘ゲームで流用されるテクニックや情報はこちらに。
- 安全飛び込み
- 相手が起き上がった瞬間を狙ってジャンプ攻撃を低空から出しつつガードを入力しておくことで、相手がガードしていた場合はジャンプ攻撃が重なり、相手がリバーサルで無敵技を出していた場合は発生前に着地ガードが間に合うというテクニック。
- 重ねるタイミングが完璧だった場合、ジャストパリィに成功しても確定反撃がない。
- 以前からの格ゲープレイヤーからは詐欺飛びと呼ばれることもある。
- 遅らせ投げ抜け(グラップ)
- 投げの発生が5F、投げられてから投げ抜けを受けつける猶予が7F*1あることを利用し、猶予ギリギリまで遅らせてから投げ抜けを入力すること。
- こうすることで、同じタイミングで打撃と投げが来た場合は打撃に対してはガード、投げに対しては投げ抜けが発動するようにできる。
- これを相手が潰そうとすると、敢えて同様に遅らせた打撃を放つか、下記するシミーを行う必要がある。
- やり方についてざっくりとした説明するなら、「相手の打撃をガードさせられるタイミングから一瞬だけ遅らせて投げ入力」でほぼ間違いない。
- トレーニングモードの基礎練習プリセットにも用意されているので、打撃と投げの二択に困っている人は是非練習してみよう。
- 遅らせ弱P(ファジー小パン)
- 上記した遅らせ投げ抜けと同じタイミングで屈弱Pを打つこと。
- シミー
- 投げ抜けを入力させることで投げの空振りモーション(投げシケ)を誘い、その硬直を突くといった投げ抜けの崩し方のこと。
- 詳しい説明は割愛するが、前作「スト5」と同様に投げを見てから抜けることは人間の反応速度では不可能であり、かつ本作では投げ抜けをしようとした際には不成立時に必ずこの投げシケが発生するようになっている。
そのため、投げが届く距離まで踏み込んでから後ろ歩きや後方ステップを行うことで投げを空振りさせてその隙を突く、といった崩し方が可能。
- 遅らせグラップを潰すためにわざわざ遅らせて打撃を打つよりも暴れや無敵技を食らいにくく、成功時にはパニッシュカウンター始動のコンボを決められるためローリスクハイリターンな強力な択。
- 遅らせ中足
- シミーに対して有効な択。シミーをするためには後ろ歩き(立ちガード)をする必要があるため、
- 原人狩り
- 投げを仕掛けられる状況から垂直ジャンプを行い、そのままジャンプ攻撃を差し込みにいくこと。
- ファジーガード
- 立ちガードとしゃがみガードを素早く切り替え、相手の複数のガード崩し択に対応すること。
- 良い無敵技のぶっぱなし方
- 本作スト6における1F無敵技は、すべての使用の際にDゲージもしくはSAゲージを消費する。そのため、無敵技を闇雲に打ってしまうとゲージが空になってしまい打つ手をなくす事につながる。
そのため、いわゆるゲージ管理・無敵技を通した後に状況が好転しているかをイメージしながら打つ事が重要。
- 不利状況(被ダウン、被画面端など)に陥った時の切り返し方、考え方等
- 大前提として、本作スト6はダウンした側・画面端を背負った側が明確な不利に陥るゲーム性である。
そのため、ダウンや画面端まで追い詰められてからどう凌げばいいかを考えるより、そもそもどうすればダウンや画面端に追い詰められずに済むかを考える方が効率が良い。
- 「完全二択」との向き合い方:「打撃or投げ」を始めとした二択のどちらかは必ず通されてしまう、といった状況になることは往々にしてある。そのような時に意識してほしいのがいわゆる「逆択」、具体的には「相手の二択を読み切った時に最大反撃を狙える防御手段を取る」というものである。
例えば、打撃に対してはジャストパリィ、投げに対しては後方ステップからの差し返しや前ジャンプでの位置入れ替え、様子見に対してはしゃがみ中Kや投げで暴れるなどである。
もちろん相手が有利な状況であることは変わらないため、これらを行って事態が好転するとは限らない。が、ただ耐えているだけでは流れが変わることはないため、時にはこのような形で割り切った読み合いを逆にしかけていくと相手も攻めにくくなるため有効。
- 対空を成功させるコツ
- そもそも対空は相手がジャンプした事を確認し、タイミングや距離を調節して対空に適した技を噛み合わせることが求められるため、それなりに難易度が高いテクニックである。
- 特に地上戦の細かい駆け引きを意識している最中にいきなり前ジャンプされた場合、それを確認して咄嗟に対空を出すことは上級者でも難しい。
そのため、前ジャンプ攻撃が届く距離になったら「上を見る=予めジャンプを意識しておく」というのが対空のコツになる。
- トレーニングモードなどを用いて、ダミーが必ず決まったタイミングで前ジャンプするように設定すれば対空は出せるはずである。他の択(前ステ投げなど)を通される事にはなるが、まずは「対空だけは必ず出す」といった心づもりで待つ時間を作ってみよう。
- その他、対空無敵技(昇龍拳など)を持つキャラクターかそうでないかによって対空のノウハウはかなり変わってくる。
- 対空無敵技持ちの場合:特にクラシックモードの昇龍拳などを出す上で最大の壁は、ジャンプを確認してからコマンドを入力しても間に合わないor操作ミスで別の技が出て相手のジャンプ攻撃に潰されてしまう事態。
これに関しては、上記した「上を見る」間に昇龍拳を入力しやすいよう左手の指を構えておくのが有効。
- 例えば、後ろ歩き(4入力)をしている時に昇龍拳を出すのはかなり難しいが、前歩き(6入力)をしている時は昇龍拳を出す難易度がぐっと下がる。
- 通常技対空を使うキャラクターの場合、特に地上技を振ったタイミングで飛ばれると対空が間に合わなくなる事が多い。
- そのため、「上を見る」時間の間はそもそも技を振らないことが肝要。
- 起き攻めの際、正確に埋める(暴れを食らわない)コツ
- 体感のみで正確にタイミング調節して技を埋めるのはかなりの慣れがいる。そこで技の空振りを用いてタイミングを調節する(いわゆるフレーム消費)が有効。
こればかりは使用キャラクターにもよるが、ある技から一定の動作・技を最速で入力し続ければ丁度よく相手の起き上がりに技が重なる連係・セットプレイを見つけてみよう。
- 画面端の使い方
- 本作は画面端の攻めが非常に強力であり、相手をこの端に追い詰めたからにはその期待値を最大限活かすのが勝利する上で非常に重要となる。
- ありがちなのが、せっかく端を背負わせたにも関わらず相手の暴れを食らったり前ジャンプされて位置を入れ替えられてしまうパターン。
これを防止するため、まずは「相手を画面端から脱出させない」事を意識し、チャンスだからといって攻め急がないことを心がけよう。
モダンなテクニック†
本作『スト6』ならではのシステムを用いたテクニックはこちらに。
- ドライブゲージを効率よく回収する
- 時間経過の他、主には前に歩く、通常技をヒットorガードさせる、ドライブパリィで受けることによってDゲージは回収されていく。このため、隙あらばこれらの行動を狙っていこう。
- 通常技、ドライブインパクト、ドライブラッシュを用いた駆け引き
- ドライブパリィとドライブラッシュで防御から一気に攻勢に出る
- ドライブラッシュを最速で出すテクニック
- ドライブラッシュは基本的に中P+中K(ドライブパリィ)押しっぱなし→前×2といった入力方法だが、実はこれは前>前+中P+中Kでも出すことができる。
こうすることで余分にドライブパリィを構える時間が減る。そのぶん見切られにくくなる上にDゲージ消費量も抑えることができるといいことづくめなので、ぜひ習得したい。
- また、コンボなどで何かしらの硬直が切れた瞬間に最速で生ラッシュを出したい時は「(硬直終了前から)中P+中Kホールド+前×2」と入力することで簡単になる。
- ドライブパリィはボタン押しっぱなしで先行入力が利くことを応用したもの。
- ドライブラッシュからの通常技を最速で出す
- ドライブラッシュを行った瞬間から少しの間は技を振れない(硬直)時間が存在するが、実はこの間にボタンを押しっぱなしにしておくことで硬直終了直後に技を繰り出せる。
- わざわざタイミング調節をしなくても良くなるため、地味ながら重要。
- ドライブインパクトにドライブパリィ(ジャストパリィ)で対抗する
- バーンアウトした相手の詰め方、バーンアウトしてしまった時の凌ぎ方
おわりに†
非常に多くのノウハウ・コツを紹介してきたが、特に初心者の方は最初からこれら全てをできるようになる必要はない。
まずは「これなら自分でもできそうだ」と思うものから身に着けていこう。